東洋医学的 生理物質
- 田尻 雄太郎
- 2021年2月28日
- 読了時間: 3分
どうも、みなさんこんにちは!!
僕です('◇')ゞ
今回は東洋医学的な生理学ついて簡単に解説します。
□生理物質
東洋医学では人体の生理活動に重要な物質であるとして、「精」「気」「血」「津液」をあげています。
この生理物質は東洋医学で大事にされている五臓六腑とも密接に関係していると考えられています。
人体において気は陽、血・津液・精は陰に属すると言われています。
ここからは「精」「気」「血」「津液」それぞれについて解説します(`・ω・´)
① 精
精は組織や器官を滋養したり、必要に応じて気・血に変化したりします。
精は親から受け継いだ先天の精と飲食物から摂取して得られる後天の精の二種があります。
この精は五臓の腎に蓄えられています。
精の作用は生殖能力を備えたり、組織・器官の滋養に必要だったり、生命活動に欠かせないもとなります。
精が足りなくなると身体に様々な症状が発症します。精は成長・発育・生殖・脳の滋養にも深くかかわっているので発育不良・不妊・耳鳴り・健忘・虚労・早老などの症状が出やすいです。
精が足りなくなる原因としては、食生活の不摂生、長患い、過労、多産・堕胎、体内で熱の発生、先天不足、出血・嘔吐・下痢・発汗などが主です。
② 気
気は人体を構成し生理活動の原動力になります。全身の組織・器官を巡っています。
気の運動は 昇る・降りる・出る・入る が主になります。
気は絶え間なく腎に蓄えられている精から作られていて、摂取した食物からも作られます。
気にも分類があります。
先天の気→先天の精から作られた気。
後天の気→後天の精から作られた気。
原気 →根本的な気。三焦という通り道を通って全身に分布する。生命活動の原動力。
宗気 →心肺の活動(呼吸・血液循環)を支える。
営気 →豊かな栄養分を持つ。組織・器官の活動を支える。
衛気 →邪気の侵入を防ぐ、全身を温める、発汗の調整、昼夜で分布が違う。
などが主な気の種類です。他にも気の種類は存在しますがここでは割愛させていただきますね('◇')ゞ
続いて、気の作用ですが
推動→生理活動の促進、血・津液・精を押し動かす。
温煦→人体の組織・器官を温める。
固摂→生理物質を正常な場所にとどめ、流出を防ぐ。
防御→人体に悪い気が入るのを防ぐ。
気化→生理物質が相互に転化(気が血になる等)する新陳代謝。
気は少なくなったり、流れが悪くなったり、停滞してしまったりすると身体に様々な不調を出現させてしまします。
鍼灸治療では気の調整も行うことができます(*^^)v
③ 血
血とはいわゆる、血液の事です。
血は営気・津液・精により構成されています。
気の推動作用により全身をくまなく滋養してくれています。
血の作用は・・・
滋養→顔色・皮膚・毛髪・筋肉・感覚・運動などを主に滋養します。
神の維持→精神や身体活動の根本である神を正常に保つ。
血は肝・心・脾・肺が協調することによって運行されています。
血も少なくなったり、流れが悪くなるなどして身体に不調を表します。
④ 津液
津液は体内の水分の事です。気や血とともに人体を構成し生命を維持します。
津液の作用は・・・
滋潤・濡養→皮毛・肌肉・目・鼻・口・関節・内臓・骨髄を滋潤、濡養する。
血の構成成分。
津液は脾の作用により食物から取り込まれ、肺と肝により全身を巡り腎に運ばれる。
腎に運ばれた津液は不要なものと再利用できるものに分けられる。
津液も足りなくなったり、流れが悪くなったりして、身体に不調を起こすことがあります。
いかがでした?
今回は東洋医学で生理物質と呼ばれるものを簡単に解説しました。
この生理物質などを鍼灸治療で調整したりしてお身体の調子を整えていきます。治療以外でもしっかりバランスの良い食事などで生理物質を補うことも重要です。
不摂生だと思う人は食事にも気を配りましょう(`・ω・´)
それでは、今回はこのあたりで失礼します。
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